なぜ、言語を学ぶの?

「巣鴨、いいカモ、〇〇かも」でお馴染みの

ポートランド・シアトル・バンクーバー(WA)の学習塾、

巣鴨アドバンススクール。レドモンド校の杉山です。

 

日本語を継承語として残したい。

できるだけ早く英語を話せるようになってほしい。

 

日米でかれこれ10年塾の先生をしておりますが、

アメリカに来てから、言語に対しての質問をされることが多くなりました。

 

言語教育って本当に難しいですよね。

お子様の学年や性別、ご家庭での使用言語、現地校でのお友達、

言語学習の進捗度、興味・関心…色々な要素が複雑に絡み合っており、

一概に「この対処法をしたら、絶対にうまくいく」というような

解決策がありません。

 

子どもをバイリンガルにするために並々ならぬ努力をしている

保護者にも多々お目に掛かりました。お子様に自分の好きなことが見つかり、

日本語教育を続けるか否かでバトルをしている保護者にもお会いしました。

 

他方、日本でも英語という言語を学んでいますが、

日本にいた頃には、言語に対する質問はほとんど受けたことがありませんでした。

それは、日本の英語教育が「言語」や「文化」を伝えるという本来の目的ではなく、

日本の各種試験を突破するという点にのみ集中しているからだと思います。

 

だからこそ、日本の英語教育はリーディングや文法に力点を置きすぎており、

その結果、自分から発信することができない学生が量産されています。

最近はその点が徐々に改善されつつあると伺っていますが、果たしてどうでしょうか?

甚だ疑問です。

 

勘違いしないで下さいね。

私は文法やリーディングを勉強することについては賛成派です。

文法はルールを知り、最短コースで言語を習得するために必要不可欠ですね。

 

いくらスピーキングの練習をするとしても、十分なインプットがなければ

稚拙なアウトプットを繰り返すだけであまり意味はありません。

良質なインプットをするという意味で、リーディングは欠かせない存在ですね。

 

ただ、それらインプットをしているだけでは不十分であり、

生徒の興味や能力に合わせて4技能を複合的に使って練習していくことが

大切だと考えています。

 

もちろん、並大抵な勉強量では高みに到達することができません。

一説には英語話者が日本語を習得するには3000時間以上の

学習が必要とも言われています。

 

それでもお子様をバイリンガルにしたいという保護者が多いのは、

「子どもに日本の親戚と話ができるようになってほしい」

「将来日本で生活する(かもしれないから)、ある程度は使えるようになってほしい」

など、言語を「使うためのツール」と捉えている側面が強いと思いますし、

言語を学ぶベクトルとしてこちらの方が健全だと私は思います。

 

このように気の遠くなるようなゴールを目指して、

保護者は伴走者として、常に寄り添って、でも干渉はし過ぎず、

ゆっくりと、でも着実に歩を進めないといけません。

 

スタートしてすぐに脇腹が痛くなることもあるでしょう。

靴擦れが痛くて前に進めないこともあるかもしれません。

脱水症状で意識が朦朧としてしまう可能性も捨てきれませんし、

ゴール直前で脚がつってしまう悲劇が訪れるかもしれません。

 

困難に直面したときに、挫けそうになることもあるでしょう。

特に、選手として実際にレースに出場している子どもたちは、

苦しさや虚しさで一杯になり、一刻も早く棄権したいと考えがちです。

水は低きに流れ、人は易きに流れます。

 

そこで、必要になるのは「伴走者」の存在です。

彼らの心が折れている時にはうまく励まし、

一緒にゴールに向かって走る存在が必要です。

 

ただ、懸念点は「親子であるということ」です。

本来「伴走者」は客観的・俯瞰的に状況を鑑み、

選手(子供)に対して適切なアドバイスをすることが求められますが、

親子であるがゆえに私情が入り感情的になってしまうことがあります。

特に、物事がうまくいっていないときが問題です。

 

そこで、私が提案したいこと。それは

日本が上達したらやってみたい、ワクワクすることを親子でリスト化する

ということです。

 

そして、選手が挫けそうなときに、親子でその目標を見返してみてください。

全く前に進めなくなってしまい座り込んでしまった選手も、

前を向くきっかけになるはずです。

現に、私の教えた生徒でも言語を学ぶ目的(ワクワク)を思い出し、

不死鳥のように蘇った生徒もいました。

 

それでも、うまくいかないという方、

巣鴨で一緒にワクワクリストを作ってみませんか?

 

 

 

 

 

日時:2月16日(日)午前10時半~

場所:レドモンド校にて

 

バイリンガル教育について、勉強会を実施いたします。

アメリカでどのように第二言語を習得していくかについてお話しします。

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