「巣鴨、いいカモ、〇〇かも」でお馴染みのポートランド・シアトル・バンクーバー(WA)の学習塾、
巣鴨アドバンススクール。レドモンド校の杉山です。
タイトルにもある通り、レドモンド校は2019年10月で4年目に突入しました。
2016年9月25日(日)に説明会・模擬試験会を実施し、10月から授業を行いました。
それから早いもので、もう3年が経つんですね…。
その当時、渡米して半年未満。日本でも塾長と呼ばれる仕事をしていたので、
塾の仕事や授業には自信はあったのですが、今考えると甘すぎる状態でした。
1か月の体験授業を終え、第一期生として入塾してくれた生徒は8名。
しかも、数か月以内に帰国予定の生徒さんもいらっしゃいました。
今までも塾屋だったため、もちろんお月謝をいただいておりましたが、
自分たちのお客さんとしていらっしゃった方々から初めてお月謝を受け取ったとき
感動したことを覚えています。
日本の塾では、1月から3月、夏前、そして直前期と、生徒さんが増加する時期があります。
それはアメリカも同じで、学校が始まる9月前後が、一番問い合わせが増えます。
なので、体験授業が終わった11月には生徒さんの動きが落ち着いてしまいます。
そんな当たり前のことも知らず、「中々新規の問い合わせが増えないな」
と鬱々とした日々を過ごします。
加えて、シアトル冬の雨期。アメリカに来てから何回か病むのですが(笑)、
一回目の病み期を迎えました。ホームシックもあったと思います。
場所が違えば、教育方法も違います。当然、生徒への接し方も変わります。
そんなことはお構いなしで、とにかく日本式で生徒たちに接していた時期もありました。
生徒の実力が上がるように、心を鬼にして指導をしようと、
ある種の使命感のようなものを抱いていたかもしれません。
今思うと、完全に空回りをしていました。
集客で失敗を繰り返し、授業でも失敗を繰り返し。
「日本にいたときはこんな失敗をしなかったのに、なぜこんなにもうまくいかないんだ?」とふさぎ込むこともありました。
私の心配性でネガティブな部分が強調されてしまった悪い時期でした。
↑ 日本の塾からもお客さんが来ました。
そして、ある時気づきます。
「辛い状況というのは私だけではなく、みんな同じではないか。いや、むしろ生徒たちの方が辛いんだ。」
駐在のお子様は、ある日突然英語だけの環境に入れられてしまい、大変な苦労をしていること。
永住のお子様も、日本語の読み書きを習得するのに、親子でバトルになっていること。
内容や程度は違いますが、各ご家庭の悩みは尽きないということに気づきました。
レドモンド校が開校してから1年が経とうとしていた頃です。
そんな保護者・生徒の悩みに気づき始めた2017年の9月、
シアトルにあるハミルトンミドルで日本語クラブを始めました。
小学校でイマ―ジョン教育を受けた中学生に対して、日本語を使って
アクティビティをする日本でいう所の「部活」を始めたのです。
そこでも、現地の中学生の態度や主張、そして「公平かどうか」について
常に衝突する様子に衝撃を受けました。先生にも堂々と意見をする生徒たちを目の当たりにし
今までの価値観がガタガタと音を立てて崩れていくのを感じました。
また、つまらない・やりたくない活動は絶対にやらないという
生徒たちの姿勢に、何度も心が折れました。
このようなカルチャーショックのシャワーを浴び、徐々に変わっていきます。
日本の職員からは「アメリカナイズするなよ」と言われていますが、
間違いなくアメリカナイズされています。もう日本の塾では働けません。
冗談はさておき、
子どもがどのように第二言語を習得するのかを勉強し始めたのもこの頃からです。
英語から逃避していた時期もありましたが、自分自身の勉強も再開しました。
知らない単語やフレーズを書き留めていったところ、気が付けばノート3冊分になりました。
約300ページ分です。まだまだ更新中です。
他にも、日本に一時帰国した際に「多読」についてのワークショップに参加してみたり、
台湾旅行中に現地の日本語学校を訪問してみたりしました。
その際、丁寧にご説明いただいた日本語教師の方々には非常に感謝しております。
もちろん、シアトル周辺の日本語授業を行っている高校にも見学に伺いました。
生徒に勉強させることが仕事である以上、
まずは私自身が1番の学習者であろうと思っています。
巣鴨アドバンススクールの教育理念の中には
・生徒の100%を引き出す
・生徒を大事にし、自分と周りの人を大事にできる人材に育てる
という文言があります。
「生徒の100%を引き出すに何をしよう?」
「生徒のために何ができるだろうか?」
日本時代も考えていたつもりですが、より考えるようになりました。
まだまだ修行中ですが、生徒が少しでも満足して帰ってもらえるよう、常に模索中です。
↑ ジャパンフェアに出たときも、生徒が手伝ってくれました。
私以外にも何人か先生がおりますが、開校以来、今が一番実力・熱量ともに
高い先生が集まっており、常に生徒たちの進捗や学習方針について情報交換をしています。
本当に頼もしい同士です。
様々な日本語教育機関のあるシアトル周辺で、他の機関に比べ設備面で劣る
新参者のレドモンド校を選んでくれたすべての人に感謝し、
1回1回の授業を大切に、生徒の100%を引き出す授業を行ってまいります。
4年目のレドモンド校も、どうぞよろしくお願いいたします。
レドモンド校 杉山 直矢
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