「うちの子どものやる気はどこから来るのでしょうか?」
「うちの子が全然やる気がなくて…。」
「いつもダラダラしてばかりで…いつになったらやる気になるのでしょうか。」
塾の先生をしていると、本当に何度もこんな質問や愚痴を聞きます。
「先生、うちの子をやる気にさせる方法を教えてください。」
そんな特効薬があれば、こちらが知りたいくらいです。
子どもは熱しやすく冷めやすい。一貫性がないし同じ手段を使い続けられない。
そもそも勉強より遊びの方が楽しい。
ただ、子どもは大人が思いもよらないきっかけからやる気になることもあります。
そもそも、やる気になったことがないんです。
勉強に対して前向きになったことがないお子様もいるかもしれません。
でも、その子は何も熱中することができないのでしょうか?そんなことはありません。
うちの元塾生でも、暗記が苦手で漢字テストに中々合格できない生徒がいました。
確かに覚えるのが苦手で、同じようなミスを繰り返す生徒でした。
テストに合格しない後ろめたさか、はたまた勉強が心底嫌いなのか、授業中の彼の顔は
何となく曇りがち。
ところが、ある日の授業で、たまたま電車の話が出てきたところ、その生徒の顔色がさっと明るくなりました。
そして、鉄道がいかに素晴らしくて面白いのかをマシンガンのように話してくれました。
普段は覇気のない(すいません!!)生徒のあまりの変わりように私も唖然。
何でも昔から鉄道が好きで、色々なことを調べていき、調べていくとどんどん知識が増えていき、さらに面白くなったそうで。
今は電車のエンジンの仕組みに興味があるということで…
私には全くわからなかったのですが、彼にも猛烈に熱中するものがあるのだなとしみじみと感じました。
その生徒も初めは鉄道について何も知らなかったはずですが、コツコツと時間を掛けて調べていくうちに知識が増え、
だんだんその楽しさにのめり込んでいったのではないでしょうか。勉強も同じです。最初からやる気がある生徒なんていません。
「まずは騙されたと思って勉強を3日続けてみてください」と、生徒・保護者には伝えています。
考えるのはそこからです。
3日坊主になってしまいます。
「うちの子どもは飽きっぽくて…。」
そんなご意見もよく聞きます。
3日坊主になったということは、とりあえず勉強というアクションを起こしたということ。
3日坊主も10回繰り返せば約1カ月、30回繰り返せば100日近くになります。
なので、4日目に勉強ができなかったと落ち込み勉強のモチベーションを落とすのではなく、
いかに5日目に仕切り直して勉強をできるのかの方が大事です。
ただし、5日目にやり直すのは労力が掛かりますので、まずは大人の力でレールに戻してあげる必要があります。
勉強がやる気にならない日があるのであれば、その日は思い切って休ませてしまうというのも1つの手段です。
1日しっかりと休ませて思いっきり遊ばせ、次の日からもう1度勉強をやり直すという方法です。
子どものモチベーションが低いまま強制的に毎日やらせるよりも効果は高いかもしれません。
(ただし、サボり癖がある生徒はある程度強制的に勉強させましょう笑)
歯磨き?手洗い・うがい?勉強?
この前の授業中に生徒にこんな話題になりました。
「〇〇君は家で歯磨きをする?」
「うん、毎日するよ。」
「手洗いとうがいは?」
「当たり前じゃん、するに決まってるよ。」
「じゃあ、勉強は…」
「…勉強はしない日もあるかな。」
「なんで勉強はしない日もあるの?」
「だってめんどくさいんだもん。」
「でも、歯磨きや手洗い・うがいも面倒じゃない?!」
「…」
歯磨きや手洗いうがいが毎回できて、勉強は毎日できない理由は、
「歯磨きは習慣になっているが、勉強が習慣になっていない」ことが原因です。
そんなことはわかっているよ!というご意見はわかります。
では、どのように勉強を習慣にするのでしょうか。
そもそも、歯磨きと勉強習慣の違いは何でしょう?
それを考えるにあたりルールについて考えてみましょう。
どのご家庭でもこんなようなルールがあるのではないでしょうか。
歯磨き 朝と夕食後に3分。
手洗いうがい 外から帰ってきたら手洗いうがいをする。
これらについては、いつ・どの程度やるのかが明確になっています。
では勉強はどうでしょう?
多くのご家庭が、
1、勉強の質・量についてのルールが曖昧
2、ルールはあるが、今の子どもにとって厳しすぎる
以上のような問題に陥っています。
1、については簡単です。まずは小さいことからで構わないので、
「1日30分頑張る」「〇時から勉強を始める」「〇ページまでやる」などのルールを決めることから始めてみてください。
2、について「毎日〇ページ(または〇時間)勉強しなさい」というルールを押し付けてしまっている場合です。
大人にとっては大したことない課題だったとしても、子どもにとってはすごく大変な場合もあります。
また、どうしても気分が乗らない日もあります。
このようなルールを設定してしまっている場合は、
「毎日〇ページ」という1日の目標と、「毎週〇ページ」という1週間というルールを定め、
毎日の目標は努力目標、1週間の中期の目標は必達目標とすると、気分が乗らない日は休みつつも勉強習慣を徐々につけていくことができます。
騙されたと思ってまずは3日から始めてみてください。
子どものやる気はどこにあるの?
子どもは何がきっかけでやる気になるかわかりません、その生徒によります。
やる気を発掘するのは大変ですが、見つけた時の喜びも大きいです。
前の生徒のように鉄道がきっかけで機会に詳しくなった生徒もいますし、辞書が大好きな人もいます。
アニメがきっかけで日本語を学び始めた生徒もいます。
巣鴨アドバンススクールでは、お子様の興味を引き出すために、
生徒のことを第一に考える先生が、生徒のことをしっかりケアいたします。
何が足りないのか、どうしたらやる気が出るのか、親以外の大人が生徒の心の成長をサポートします。